井田史朗さんの 秋の八重山 花便り のページ

ツリガネニンジン(釣鐘人参)キキョウ科。八重山では展望台に上る階段の手前から、左に行くとほぼ中間にみられる。この辺りは、下刈りが行はれるので、花が咲くころは刈られてしまうことが多い。2015,8,27.

 

 

ヤマホトトギス(山杜鵑)ユリ科。8,27現在,沢沿いの遊歩道で見られます。花びらが下にそっくりかえっていますので、ヤマジノホトトギスと区別します。背丈が低いので少し見つけにくいかもしれません。2015,8,27.

 

 

タムラソウ(田村草)キク科。アザミに似ているがこちらの花には棘が全くない。八重山には少ないが、山頂南側の遊歩道で見られる。ヒョウモン蝶が好むのでしょうか?たくさん来ていました。2015,8,27.

 

ナンテンハギ(南天萩)マメ科。8月の中旬ごろから花が咲きだす。10月になってもまだ花がみられる花期の長い植物である。八重山入口の駐車場付近でよくみられるが、葉の陰になり花は目立たない。葉の形が南天に似ているのと、花の形がハギの花に似ているところから、このような名前がついている。2015,8,27.

シラヤマギク(白山菊)キク科。シラヤマギクの花期は長い。8月の下旬から10月の下旬ころまで花を見ることができる。茎の下の方につく葉は大きく、先の方は小さい。大きな葉がつくことから、ヨメナに対してムコナともいわれる。八重山では山頂よりの中間道に多く見られる。2015,8,27.現在花は多く咲いています。

ツリフネソウ(釣舟草)ツリフネソウ科。ツリフネソウは9月の中ごろになると、よく見られるようになる。沢沿いの水が流れるようなところに、群生することも多い。生け花の花器で釣舟に似ているのでこの名前がついたといわれる。八重山では沢沿いの遊歩道でよくみられる。9月初旬から下旬ころまで見られる。2015,9,20.

 

 

ゲンノショウコ(現ノ証拠)フウロウソウ科。薬草として知られている植物である。八重山入口の駐車場の周辺で見られる。関西では赤い花が咲くようである。最近は藪が多くなり、数は少なくなっている。11月に入ると実をつけるが、この実がはじけると面白い形が現れる。注意してみないとほとんど見過ごしてしまうと思われる。花の後を覚えておき、実のはじけるころに、ぜひ見てほしいものである。2015,9,20.

 

ガマズミ(スイカズラ科)実の付き方が悪いのでみすぼらしいが、熟すと甘酸っぱくて食べることもできる。八重山では数が少ないようである。食べられる頃は11月になってからでしょう。2015,9,20.

 

コバノガマズミ(スイカズラ科)ガマズミより葉は小さいが、実は大きい。この実が沢山ついたときは見栄えが良い。八重山では数が少ない。今年は実のつき方がよい方である。2015,9,20.

 

オトコヨウゾメ(男ようぞめ)スイカズラ科。2015,9,20.八重山でよく見られます。実のつき方が少ない。葉はちいさく、秋が深まるときれいに紅葉します。

オケラ(キク科).ようやく咲き始めました。「やまでうまいはオケラにトトキ」といわれますが、この若芽を食べるほど摘むのは大変です。現在では数が少なくなっていますから。ちなみに、トトキとは、ツリガネニンジンの若芽のことです。2015.9,20.


フユノハナワラビ(冬の花蕨)ハナワラビ科。八重山の沢沿いでよく見られます.今年は駐車場の山側の細い道を左に下った所に見られます。花はなっすぐに伸びた胞子の穂が花に見立てて、葉が冬でも青々としているところから、このような名前が付きました。この花はまだ咲き始めたところで青いのですが、間も無く茶色になってきます。2015,9,20.

 

ウド(独活)ウコギ科。10,17.

八重山の駐車場付近で見られます。「ウドの大木」とよく言われますが、ウドは大きく成長します。しかし、何にも役に立ちません。花の後は黒い実がなります。冬には大きな茎は枯れて倒れてしまいます。春には根元から若芽を出します。

ノコンギク(野紺菊)キク科。キクの見分けはなかなか難しい。シロヨメナ、カントウヨメナ、ノコンギク、ユウガギクなど非常によく似ている。葉っぱの形で見分けるといわれるが、長いもの、葉の縁に鋸歯のあるもの、さらに鋸歯の大小などわかりずらいものである。2015,17現在、花が見られるようになりましたが、八重山では夏に下草刈りをしましたので、あまり多くは見られません。

シモバシラ(霜柱)シソ科。花は今開花中ですが、この植物は花より冬の寒い朝にできる氷が名前の由来です。この状態は次の写真で見てください。2015,10,17.

 

シモバシラの冬の姿です。枯れた茎は水分を吸い上げ、朝の冷え込みで凍り、膨張してこのような形になります。このような状態になるところからシモバシラの名前になりました。駐車場から200mくらい先の沢沿いで見られます。2013,12,29.午前11時ごろまで見られます。水分の多い冷えた朝がよいと思います。

イヌショウマ(犬升麻)キンポウゲ科。イヌショウマは日蔭の所によく見られる。八重山の沢沿いの遊歩道脇で見られるが、数は少ない方である。9月下旬に白い花穂をつけるのでよく目立つ。サラシナショウマは長いブラシのような花であるが、イヌショウマは花穂もやや小さい。2017,10,17.

 

 

ミゾソバ(溝蕎麦)タデ科。ミゾソバは別名「牛の額」ともいう。理由は葉の形が、牛の顔に少し似ているからである。花は蕎麦の花に似る。八重山では沢沿いの遊歩道で見られる。水が流れるようなところを好んで生育する。2015,10,17現在,ようやく花が咲き始めました。花の数は少ないようです。

ヤブコウジ(藪柑子)ヤブコウジ科。八重山の遊歩道で多く見られます。2015,10,17現在このように赤く色づき始めました。。今年のヤブコウジは実のつき方が少し悪いようです。背丈が小さいので写真を撮るには、少し撮りずらいと思いますが、斜面の目線に近い所のものを見つけてみてください。

ヤブツルアヅキ(藪蔓小豆)マメ科。2015,10,17.

小豆のもとになったといわれる植物。八重山駐車場のすぐ近くで見られます。花は小豆の花によく似ています。実も少し小さいだけで姿かたちがよく似ています。駐車場の脇を降りて(山側)すぐの所です。

ツクバネ(衝羽根)ビャクダン科。2015,10,17.八重山展望台のピーク付近で見られます。落葉小低木でしょうか?木は大きくなりません。ツクバネと云う名前が付く植物はみなこのように羽根がついています。羽根つきの羽根によく似ていますね。秋が深まるとみな落ちて今います。落ちる前に採って、小さな透明な入れ物に入れると、お飾りになります。

ヒヨドリジョウゴ(鵯上戸)ナス科。2015,10,17.

八重山遊歩道の林の下で見られます。遊歩道脇の藪の中にありますが、葉の下になっていたりして見落としてしまいそうです。実が赤くて目立ちますので注意して見てください。葉はアサガオのような形をしています。ヤマホロシが多いようです。

タラノキ:ウコギ科。春に若芽は山菜としてよく知られている。夏が終わるころになると、大きく開いた葉の中央に、白い小さな花をたくさんつける。遠くからでもそれとすぐ分かるほどである。花の時期は短く、すぐにたくさんの実をつける。2015,10,17.現在、花はほとんど見られなくなりました。

ウラジロノキ(裏白の木)バラ科。葉の裏が白く、風が吹くと葉の裏が白く見える。秋には赤い実をつける。八重山では東のピーク付近に2本見られる。2015,10,17.

今年は実のつき方がよくないようです。

 

リュウノウギク(竜脳菊)キク科。2015,10,18.八重山の山頂近くで見られます。夏に下草刈りをしたので背丈は低いが、花は比較的大きく白さが目立ちます。リュウノウギクは葉に特徴があり、ノコンギクやヨメナと間違えることは全くありません。

ツルリンドウ(蔓竜胆)リンドウ科。2015,10.18.。ツルリンドウも実をつけ始めました。これから日ごとに実がおおく見られるようになるでしょう。八重山では樹林の中で見られますが、蔓が地面を這っていることが多く、注意していないと見過ごしてしまいそうです。ヤブコウジなども実がみられますが、今年は実のつき方が悪いようです。

イヌザンショウ(犬山椒)ミカン科。2015,10,18.

山椒によく似ていますが、犬の方は全く香りがありません。まず間違える人はいないと思われます。香りの良い山椒は、棘が大勢に出ますが、犬の方は棘が互生に出ます。

アキノキリンソウ(秋の麒麟草)キク科。

現在(10.18)八重山でたくさん見られます。夏に下草刈りをした後にも見られます。小さな花がたくさん穂になって咲きますから、遠くからでも目立ちます。

ヤクシソウ(薬師草)キク科。この花が終わる頃、山の花はほとんど終わりになります。苦みがある所から薬効があるだろうという発想から、尾の様な名前がついたとか?八重山の遊歩道でたくさん見られます。2015,10,18.


センブリ(千振り)リンドウ科。八重山では遊歩道の脇で見られるようになりました。千回煮出してもまだ苦いといわれるほど苦いといわれます。昔から胃薬として利用されていたといわれます。でも、山に置いて観賞するようにしてください。

2015,10,20.


コウヤボウキ(高野箒)キク科。2015,10,18.

秋を代表する花とでもいわれるほど、たくさん見られます。高野山では、この植物を集めて箒を作っていたといわれます。名前もこのようなところから付いたといわれます。

リンドウ(竜胆)リンドウ科。八重山には4~5か所でみられるが、群生していないので数が少ない。リンドウは上野原市の花であるから、たくさん見られるとよいのだが、最近は少なくなっているようである。また、夏に下刈りをするので、花がみられないこともある。秋を代表する花でもあるので増やしたいものである。2015,10,17.現在では、ようやく咲き始めました。日中日が当たりますと、よくひらきます。

ゲンオショウコ(現の証拠)フウロソウ科。ゲンノショウコの実がはじけました。この形、神輿の屋根の四隅に付く飾りの形に似ていませんか?

草むらの中で注意しないと見過ごしてしまいがちですが、面白い形です。10,30.


ノイバラの実(バラ科)。10~11月にはノイバラの実がよく見られます。たくさん赤い実が付きますので、よく目立ちます。

10,30






ヤマコウバシの紅葉。ヤマコウバシはクロモジなどと同じ仲間である。冬、八重山を歩いてみると、茶色の葉がついているのが、このヤマコウバシである。他の木の葉がすべて落葉しても、この木の葉は落ちないので非常にわかりやすい。2014,11,06現在このように色がついてきました。

クロモジの黄葉はよく見られる。長細い楕円形の葉で見つけやすい。新しい枝は緑色をしている。この枝を少し折って香りを嗅いでみると芳香が漂う。日当たりのよい尾根筋によく見られる。2014,11,06現在このように色づいております。


ダンコウバイの黄葉。早春には黄色い花を咲かせるダンコウバイは、晩秋になると見事な黄葉を見せる。葉の形は歯の先が三つに切れるのでわかりやすい。八重山では比較的多く見られる。2014,11,10.現在このようになっています。

2014,11,16.八重山の紅葉。右手前の紅葉はヤマコウバシ、中央黄色の葉はダンコウバイ、中央中の紅葉はメグスリノキ、後部の山は左から不老山、高指山、和見峠、雨降山です。この写真は展望台へ上る階段の手前から、左に厄50mほどの所から見たものです。

メグスリノキ(目薬の木)カエデ科。八重山では少ない樹種。紅葉は鮮やかでよく目立つ。比較的大きな葉が3枚なので分かりやすい。八重山遊歩道の展望台への階段が始まる手前、右側にあります。

八重山全景。11,22.

右側のピークが展望台のあるピーク、真ん中のピークが八重山山頂です。左のピークは能岳です。11月22日現在の様子です。今が最も紅葉が良い時期と思われます。